第14回横幹連合コンファレンスにて「NPSを活用した新しい地域ロイヤルティ指標」を発表いたしました。

第14回横幹連合コンファレンスは、2023年12月16日(土)、17日(日)に東京大学本郷キャンパス(東京都文京区)を拠点として開催されましたが、その企画セッションにて論文発表を行いました。

タイトル:「NPSを活用した新しい地域ロイヤルティ指標」-東京都檜原村をサンプルとして-

内容は東京都檜原村にて実施したアンケート調査をベースに、新しい地域ロイヤルティ指標として「rNPS(Reginal Net Promoter Sore)という概念を提唱したものです。

従来の地域調査にて地域力を測るにはかなり多くのアンケートによって測定していましたが、「究極の質問」と呼ばれているNPSをベースとした新しい地域ロイヤルティ指標によって、地域力を簡易的に測定可能となります。

さらには、日本人の中間回答的傾向を考慮しましたので、体感的にも使いやすいものとなっています。

関心がある研究者や地方自治体のご担当者はぜひお問い合わせください。

第14回横幹連合コンファレンスNPS_地域ロイヤルティ指標

論文要約

本稿は、ネット・プロモーター・スコア(NPS)を基にした新しい地域ロイヤルティ指標(rNPS)の提案に焦点を当てています。NPSは、友人や家族に対する商品やサービスの推奨度をスコア化する指標で、通常、顧客ロイヤルティやリピート意向の測定に使用されます。この論文では、NPSの概念を地域レベルに適用し、東京都檜原村を事例として検討しています。

檜原村における地域バリューチェーンの影響度を調査し、多変量解析やテキストマイニングを含むNPSを利用して地域力を分析しました。この分析は、檜原村の構造的な要素を明らかにするために行われ、将来の予測にも役立ちます。

論文では、地域分析において従来のNPS区分(推奨者、中立者、批判者)を修正し、日本人の回答傾向を考慮した新しい指標「rNPS」を提案しています。この新指標は、地域力の簡易比較ツールとしての潜在的な拡大を含む、地方自治体における地域ロイヤルティ指標としての可能性を探ります。

rNPSは、10点満点での回答に基づき、推奨者、中立者、批判者の3つのカテゴリに分類しますが、日本人の中間的な回答傾向に合わせ、批判者を「0~5点」、中立者を「6~8点」、推奨者を「9~10点」と定義しています。

この研究は、地域分析においてNPSをどのように適用し、その結果をどのように解釈すべきかについて新たな視点を提供します。また、全国規模でのrNPSの実用化には、他地域での調査や検証が必要であることを指摘しています。

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